※決算書ソムリエは、初心者を対象に会計の直感的な理解を深めることを目的としています。このために、複雑な内容を単純化したり、厳密な正しさを犠牲にすることで理解しやすさを増す説明をしています。法律に則った厳正な会計知識を得たい方は、簿記や税理士などの勉強をすることをお薦めします。

会計とは

「会計のバックミラー効果」 会計は過去のデータを集めたもの。車の運転で言えば、バックミラーに当たる (参考: 財務のフロントガラス効果)
有価証券報告書とは何か 有価証券報告書は、上場会社が提出刷る書類で、企業分析のよい情報源
会計の三側面 i) 報告面(株主、銀行への)、ii) ツール面(管理会計的に内部を良くする)、iii) 言語面(他者とのコミュニケーション言語)
「会計ツール説」 会計はルールの集まりではなく、ビジネスの「本当の姿」を表すツールである
「東京ドーム理論」 数字を直感的に理解するためには、モノサシが必要。広さを表す「東京ドーム○個分」のように、ビジネス上の数字の東京ドームを持とう
会計マトリックス 中から良くする会計、外から見抜く会計、作る、使うの4象限で企業の会計活動を整理できる。「作る」領域は目に付きやすいが、経営者には必要ない。「中からよくする会計」は見逃しがちだが経営者にとっては極めて重要

損益計算書理解

PLの職務経歴書モデル PLは人間で言えば職務経歴書のようなもの。一定期間の間にどのような活動をしたかをまとめたもの
PLの計上タイミングずれ
特性(減価償却など)
PLに計上する費用は、現金の入出金とはタイミングがずれることがある
減価償却費の
ノン・キャッシュアウト特性
減価償却費は費用として計上されるが、現金が出ていくわけではない
売上とは何か 売上は、会社がお客さんから賞品サービス提供の対価としてもらうお金
費用とは何か 費用は、会社が売上を上げるために誰かに支払うお金
「PLは流しソーメンの法則」 PLは流しソーメンのようなもの。上流ではたくさんあった売上が、途中で誰かに食べられて下流の利益では額が小さくなる
PLのステークホルダーモデル PLは、ステークホルダー(利害関係者)の間でどのようにお金を分配しているかを表す
配当 配当とは、企業の儲けが株主に還元されるもの
PLの最重点チェック項目は
営業利益率
PLの最重点チェック項目は営業利益率。会社の儲ける力(収益性)が計れる
「配当の慣性の法則」 日本企業では、業績が悪くなったからといって急に配当を減らすことは余りない。配当額も前例を踏襲する傾向にある