「投資を始めたら、何か変わりましたか?」

  初心者の人に聞いてみると、一番多い回答は、

  「新聞をよく読むようになりました!」

  というもの。

  たしかに、普通にビジネスマンをやっている範囲では、経済新聞ってちょっとハードルが高く感じてしまいます。いや、もちろん、「読みこなせたらいいな」とは思うのですが、実際のところは理解できるのはせいぜい紙面の50%程度。

  まあ、たしかに、他人の会社の話が書いてあっても興味は湧かないですしね……

  ところが、株投資を始めると、これまで「他人の会社」だったのが、投資先としての「自分の会社」になるわけで、見る目がまったく違ってきます。当面の業績はもとより、「この会社は将来どうなっていくんだろう?」、なんて、普通であれば経営者が考えるような思考パターンを身につけられるのです。

  つまり、「投資は社会人の勉強に役立つ」わけです。

  と言ってると、

  「○○さんがやっている株スクールでデイトレの手法を勉強してきました!」

  なんて、ときどき勘違いしている人が出てきます。だって、その手の手法って、本当に儲かるものならば人に教えるわけはないし、よしんば良い手法であったとしても、別にこれから株取引のプロになりたいわけじゃないですよね?

  そうじゃなくって、株を通じて学ぶのは、もっと他でも応用可能な知識やスキル。それはたとえば会社の決算書をポイントを絞って読む力だったり、マクロ経済の基本的なメカニズムを知ることだったりするわけです。

  これならば、仕事に活かすこともできて、秘かに株を始めてからは、「アイツ、最近しっかりてきたな」とあなたの株が急上昇。たとえ不況の今だって、給料を稼げる人材になることは間違いなし。これから投資を始める人にはむしろこちらを目指して欲しいですね。

  じゃあ、そのためにはどうしたら良いの?という方へのアドバイス、まず最初にやるべきは、「経済新聞の読み方」のような本を買ってくることです。そう、投資の手法を説いた、いわゆる「株本(かぶぼん)」ではなくって、必要なのは真面目な経済記事の入門書。

  真面目なだけに面白くない…のは昔の話。株を始めたあなたにとっては、とても興味深い読み物になるはずです。

  ということで、第7回のまとめ。

  投資初心者第7の大罪:(仕事に活かせる)勉強をしない
  大罪を浄化する魂の救済:「経済新聞の読み方」で投資スキルとビジネススキルをアップする