日経平均株価が下落しています。

直近での高値、18,215円(07年2月26日: 月)から、連日数百円単位で下落を続け、5日後の07年3月2日(金)には17,218円まで下がりました。その下落率は、5.5%。

この下落を、「調整」と呼ぶのか「暴落」と呼ぶのかは、今後の値動きにかかってくるので、現時点では誰も分かりません。

言葉のニュアンスとしては、短期間で株価が戻れば「調整」だし、このままさらに下落が続くと「暴落」と呼ばれることになるのでしょう。

個別の株を買っている方の中にはヤキモキしている方も多いかとも思いますが、騒動の渦中にあっても冷静さを失わないために、過去の事例をひもといてみましょう。

ちなみに、英国の戦時の英雄、ウィンストン・チャーチルが言ったかと思うのですが、(プロイセンの「鉄血宰相」ことビスマルクらしいです、07/04/19)こんな警句があります。

  「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」

学びを深めるためにも記憶に新しい「歴史」をたどってましょう。

多くの人が真っ先に思い出すのは、2006年1月に、株式会社ライブドアが東京地検特捜部の強制捜査を受けたことに端を発する下落局面でしょう。

2006年1月16日(月)に16,268円をつけた日経平均株価は、その後2日間で927円下げ、1月18日(水)には15,341円をつけました。その下落幅は、5.7%。

ただ、意外と株価が元に戻るのは早くて、9営業日後の1月27日(金)には、16,461円となっています。

結果として、上記の下落、いわゆる「ライブドア・ショック」は、イレギュラーな事件によって一時的に株価が下がっただけ、と人々の印象に残っているのではないでしょうか。

もっとも、その後、2006年全体として、(その前年の2005年にくらべると)株価が不安定な動きをしたことを考えると、「ライブドア・ショックがなければ!」とくやしがっている人も多いかもしれませんが…
さて、翻って、今回の日経平均の下落局面。

今原稿を書いている時点でも400円近く下げていて、これからどうなってしまうのか見当が付きません。

この局面で個別銘柄を買う人もいて [1]、「歴史」からの学びをどのように活かすかは投資家個人個人の判断によるわけですが、こんな時こそ、「心理的な負担が小さい」という分散投資のメリットが活かされるのではないでしょうか。
※日経平均株価は終値の数値を示しています。

[1] http://www.money-college.org/blog/contents/vitamin/aen/aaecaaaessthyyoyo