会計に関する本ってたくさん出てますよね。

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」とか、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」とか、タイトルだけでも知っている人は多いでしょう。

でも、どれを読んだらいいの?という疑問を持つ方にお勧めしたいのがこちら。

友岡賛著、なぜ「会計」本が売れているのか?―「会計」本の正しい読み方

評価は

★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)

一番のポイントは、

 会計を作る側 vs. 会計を使う側
 管理会計(内部) vs. 制度会計(外部)

という二つの切り口で様々な会計本を分類しているところ。

たしかに、多くのビジネスマンにとっては会計は「使う」もの。決算書を作ることはめったにないわけで、仕訳から一つひとつ積み上げ式に理解する必要は全くありません。なので、「会計を使う側」の本が最近は売れているのだ、と言うのが著者の主張。

一見すると「当たり前じゃん」と思いがちですが、このような整理は極めて重要。だって、本を読んで「役に立たない」と思うのは、そもそもが違う(目的にマッチしていない)本を選んでいる可能性があるわけですからね。

とくに会計という多くの人が苦手意識を持っている分野に関しては、このようなフレームワークで目的の本に近づいていくのは極めて大事です。

分量もそれほど多くはないし、これから会計を学ぼうという人は一度は手に取っていただきたいものです。

前ページ
慎 泰俊著、15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?を読む
次ページ
山田 真哉著、女子大生会計士の事件簿を読む
 
  財務諸表セミナーのページに戻る